赤ちゃんが生まれたら胎盤とつながっている臍帯をカットしますよね。
「その切り方でへその形が決まる」という噂を聞いたことがありますか?
結論からいうと、赤ちゃんのおへその形と臍帯の切断面には全く関係がありません。
最近はあまり聞かないこの噂ですが、今でもたまーに患者さんに聞かれることがあります。
「女の子なので(見た目を気にして)きれいに切ってください」と頼まれることも。
この記事では次のことについて解説していきます。
- 臍帯の切り方とへその形に関係がない理由
- へその緒の保管について
- へその消毒
臍帯のカット
臍帯をカットする時には、まず赤ちゃんのおへそに近い部分を臍帯クリップで止めます。
そして、クリップで止めた先の部分を臍帯専用の剪刀でカットします。
切るのは臍帯なので赤ちゃんのおへそには全く関係なく、へその形は生まれ持ったものです。
臍帯カットは医療行為
あまり知られていませんが、臍帯を切断することは医療行為とされています。
「パパが切った」「自分で切った」など周囲から聞くこともあるかもしれませんが、厳密に言うと違法行為となります。
日本産婦人科医会でも「臍帯切断は医療行為なので原則として医療者が行う」としています。
へその尾
通常1~2週間程で臍帯は乾燥し、赤ちゃんのおへそからポロっと自然に取れます。
この自然に取れた部分がいわゆる「へその緒」です。
少しでべそ気味でも臍帯が取れた後に形は徐々に変化します。
気になる場合は1か月健診や予防接種の機会に小児科医に相談しましょう。
へその緒の保管
へその尾はしっかりと乾燥させてから木箱などに入れて保管します。
へその尾が取れる時には、おむつにくっついていることがよくあります。
そして気づかずに捨ててしまうことも多くあるので、へその緒が取れるまではおむつ交換の度によく観察して捨てないように気をつけましょう。
へその消毒
沐浴後に1日1回、消毒液のついた綿棒で臍帯と皮膚の間を消毒します。
へその緒が取れた後は、臍帯がくっついていた部分を乾燥するまで消毒します。
おへそが乾燥しているかどうかの目安は、消毒液のついた綿棒で拭いた時に綿棒に何も付かないことです。
まだ乾燥していなければ出血や黄色い浸出液が付着すると思います。
まとめ
赤ちゃんのおへその形と臍帯の切断面には全く関係がありません。
おへその形が気になる時には相談しましょう。
へその緒はひとつしかない替えのきかないものなので、失くさないように保管してください!