記事内のリンクに広告がふくまれている場合があります
産後の授乳で、哺乳瓶や搾乳器を使うことがありますよね。
使用後には洗浄後に消毒が必要です。
消毒方法は、薬液消毒や電子レンジを使用するものなどがあり、何を使うか迷っている方も多いと思います!
この記事では
- 哺乳瓶などの消毒方法
- 各方法のメリット・デメリット
- 選び方のポイント
- コスト比較
について説明しています。
消毒物品購入の参考にしてください。
少し長めになるので、目次から気になるところだけでもチェックしてみてください!
煮沸消毒
まずは煮沸消毒です。
手順
- 鍋にたっぷりのお湯を沸かす
- お湯が沸騰したら洗った哺乳瓶や乳首、付属品を入れる
哺乳瓶の中に空気が入らないように - そのまま5~10分程度煮沸して取り出す
- 清潔な場所で乾燥・保管する
正確な煮沸消毒は80℃以上で10分以上と言われています。
ただプラスチック製品は変形する可能性があるので3~5分、ゴム乳首は1~2分程度が推奨されています。
メリット・デメリット
産後は疲れているので、お湯が沸く間にうとうと寝てしまうと危険です。
それでも次の授乳に使う哺乳瓶がなければやらないといけないので、そのような時には負担が大きくなります。
向いている人
- 消毒回数が少なく、消毒にコストをかけたくない人
授乳や哺乳瓶の消毒は思っているよりも大変です。
コストをかけたくない、物を増やしたくないから煮沸消毒がおすすめという単純な話にはなりません。
それでも大きい鍋であればまとめて消毒できるので、哺乳瓶をたくさん用意して消毒回数を減らせる、ミルクは1日に1回あげるかどうかという方には向いていると思います。
薬液消毒
次は薬液を使って消毒する方法です。
手順
- 24時間に1回専用容器に薬液を準備する
- 薬液に洗った哺乳瓶や乳首、付属品を入れる
- 1時間つけ置きして消毒完了
- 使いたい時に取り出して使用する
薬液から取り出して、哺乳瓶の中の水分を軽く切りそのまま使用することができます。
哺乳瓶の中に残った水分は、搾乳を入れたりミルクを作る時に、ごくごく少量の塩分に変化するのでそのまま使用して問題ありません。
メリット・デメリット
消毒に時間がかかるのは、哺乳瓶を何個か持っていればあまり問題ないかと思います。
においは取り出して乾燥させてから使うとあまり気になりません。
その場合はせっかく消毒した哺乳瓶が汚れないよう清潔な場所に保管する必要があります。
また複数の哺乳瓶を時間差で入れた場合、最後の哺乳瓶を入れて1時間以内に使用したい時は注意が必要です。
最後に入れた哺乳瓶はまだ消毒が完了していません。
哺乳瓶の柄や色を複数用意して記憶しておくか、念のため消毒済みのものをすべて取り出してから入れるようにすればよいと思います。
向いている人
- 消毒が必要なすべての人
薬液消毒は病院でも使いますが、消毒の頻度や母乳とミルクの割合に関わらず、すべての人におすすめできます。
消毒に1時間かかりますが、哺乳瓶の使用頻度の高い人は哺乳瓶を1本で乗り切ろうとせず複数準備する人が多いです。
搾乳器を使っていても1時間毎に搾乳することはないと思います。
容器もそんなに高価なものではなくコストも比較的おさえられます。
薬剤は1箱20~30回分入りで売っているので、母乳中心で使用頻度の高くない人でも使いやすいと思います。
スチーム消毒:電子レンジ
少量の水と電子レンジの加熱でスチーム消毒をする方法です。
手順
- 洗った哺乳瓶や乳首、付属品を専用の容器にセットする
- 決められた量の水を入れる
- 電子レンジに入れて決められたワット数と時間で加熱する
- 加熱が終わったら電子レンジから取り出し水を捨てる
- 清潔な場所で乾燥・保管する
①②は商品によって順番が入れ替わります。
メリット・デメリット
実際に使った時に思ったのですが、水を捨てるのが結構手間でした。
授乳の後、電子レンジで5分程加熱して取り出すために少し冷めるのを待ちます。
その間に赤ちゃんが抱っこで寝そうになっても、電子レンジから取り出して水を捨ててる間に起きちゃうんですよね。
それで結局水を捨てるタイミングを失ってしまうこともありました。
あと、すのこの下に水を入れるタイプのものは、あつあつの哺乳瓶を清潔な場所に移動して、あつあつの熱湯をこぼさないように捨てるのが大変でした。
寝かしつけた後にゆっくり片づければ問題ないですし、何より専用容器があれば手軽に消毒ができるという点は魅力です。
向いている人
- 哺乳瓶や搾乳機の使用頻度があまり多くない人
- 使用方法を守って正しく使用できる人
薬液消毒や、次に説明する除菌乾燥機よりもやや手間がかかるので、3時間毎に哺乳瓶や搾乳機を使用する場合には負担が大きくなると思います。
逆に哺乳瓶などの使用が1日3~4回で哺乳瓶を2本以上用意する場合には、手軽に消毒できるので便利だと思います。
母乳中心で授乳の時に乳頭保護器を使用する場合は、1日に何度も電子レンジにかけることになるのですごく大変です。
また、ピジョンが2024年2月、安全性を考慮し商品の電子レンジ除菌を不可にすると発表しています。
各メーカーの電子レンジの取扱説明書では、食品の加熱や調理以外への使用を禁止しており、電子レンジを用いた哺乳びん等の除菌も、発火や破裂、やけどの原因となるため一般社団法人日本電機工業会より禁止するよう注意喚起がされています。
当社商品につきましては、お客様により安全に消毒・除菌していただくため、2024年2月頃から順次、商品パッケージや取扱説明書などに記載されている「消毒・除菌方法」の表示を変更いたします。
引用元:Pigeon公式
電子レンジでの消毒は正しく使用することが大切です。
スチーム消毒:除菌乾燥機
スチーム消毒から哺乳瓶の乾燥までしてくれる機械があります!
手順
- 機械に決められた量の水を入れる
- 洗った哺乳瓶や乳首、付属品を専用の容器にセットする
- スイッチを入れるだけで消毒から乾燥まで完了しそのまま保管
メリット・デメリット
向いている人
- 哺乳瓶や搾乳器の使用頻度が多い人
- 授乳や家事が大変でとにかく少しでも負担を減らしたい人
初期費用はかかりますが、産後の疲労を思うと余りある投資だと思います!
混合栄養や完全ミルクなどで哺乳瓶をよく使用したり、3時間毎に搾乳している人におすすめです。
10~12分で消毒が完了するので乳頭保護器を使って頻回に授乳している方にとってはすごく使えるものだと思います。
メンテナンス方法は商品によるのですが、主にカルキ洗浄が必要になります。
1週間に1回クエン酸で洗浄したり、毎日水拭きをする程度でいいので、他の消毒方法の手間に比べると負担は大きくないのかなと思います。
産後のママさんたちの大変さを思うと、投資する価値のあるものだと思いました。
おすすめアイテム
薬液消毒・電子レンジを使った消毒・除菌乾燥機それぞれのおすすめ商品を紹介していきます。
薬液消毒
薬剤自体はどこもそんなに差はなく同じ使い方で安心して使えると思います。
ただ容器の大きさでミルトンかピジョンのミルクポンをおすすめします。
ミルトン
ミルトンの専用容器は4Lの薬液が作れるので、哺乳瓶3~4本は十分に入ります。
容器には2Lと4Lの水位線があって、どちらか必要な量を作ることができます。
薬剤は液体タイプと錠剤タイプの2種類。
液体は、専用容器の蓋の裏で計量できるようになっているので調製は簡単にできます。
錠剤タイプは1錠ずつ個包装になっていて2Lで1錠です。
子どもの誤嚥防止のために手で簡単にあけられないチャイルドプルーフ仕様になっています。
錠剤タイプは軽くて場所もとらないのでおすすめです。
ピジョン ミルクポン
ピジョンの母乳実感消毒ケースは容量3.6Lで240mlサイズの母乳実感の哺乳瓶が4本同時に入ります。
こちらも容器には水位線があります。
薬剤は液体タイプと顆粒タイプ。
液体は、ミルトンと同じで容器の蓋の裏で計量できます。
顆粒タイプは2~4Lに一包使います。
こちらは手でカットできるのでハサミ不要で楽ちんです。
おまけ:ChuChu
チュチュの専用容器は容量が2Lなので母乳実感の哺乳瓶だと2本までしか入りません。
ですが薬剤が他に比べると安めなので紹介したいと思います。
哺乳瓶の使用頻度が少なく哺乳瓶が2本入れば十分という方には、費用がおさえられるのでおすすめです。
チュチュにも錠剤タイプがあって1錠で2L分です。
ミルトンの専用容器は2Lと4Lの水位線があるので「容器はミルトン・錠剤はチュチュ」にすると容量が十分でコストも抑えられるという最強の組み合わせになります。
スチーム消毒:電子レンジ
レックの「3WAY ほ乳瓶 消毒ケース」とCombiの「除菌じょ~ずα」
哺乳瓶が2~3本以上入るもの、すのこ式でないもので選びました。
双方、哺乳瓶の形やサイズによって3本入らないことがあります。
搾乳器1セットと哺乳瓶1本はまとめて入れられると思います。
レック 3WAY ほ乳瓶 消毒ケース
商品名の通り、電子レンジ消毒用・薬液消毒用・保管ケースとして3つの使用方法があります。
哺乳瓶を入れるカゴがバスケットタイプになっているので、取っ手を持って一気に水切りができます。
Combi 除菌じょ~ずα
「除菌じょ~ずα」は吸水口から水を入れて、加熱後は水抜き詮から水を抜きます。
消毒後はそのまま哺乳瓶を保管できます。
小物ケースがついていて、瓶以外の付属品を入れて消毒できるようになっています。
スチーム消毒:除菌乾燥機
ピジョンの「哺乳びんスチーム除菌・乾燥器 POCHItto(ポチット)」とLARUTAN(ラルタン)の「哺乳瓶除菌乾燥機」
使い勝手や故障時のサポート面から国内メーカーから選びました。
お祝い品にもぴったりだと思います!
ピジョン 哺乳びんスチーム除菌・乾燥器 POCHItto(ポチット)
ピジョンは言うまでもなく国内の大手企業です。
育児用品の老舗メーカーで安心感がありますよね。
哺乳瓶の国内シェアもNo.1です。
「(母乳実感の)240mlサイズを同時に5本まで除菌できる」と明記してあるのでサイズ感や使い方の面でも分かりやすいのがいい点です。
カルキ洗浄はクエン酸100%の粉末を使います。
100均にも売っています!
頻度は週に1回以上で、1日5~6回以上使用する時は2~3日に1回が推奨されています。
パパのお仕事としてお願いしましょう!
LARUTAN 哺乳瓶除菌乾燥機
ラルタンは国内の中小企業であるネットプランニングという会社の自社ブランドで、令和2年から販売開始しています。
POCHItto(ポチット)と比較してややコストが抑えられていますが、あたため・保温機能がついていてミルクや離乳食のあたためをすることができます。
赤ちゃんが起きないように操作音の消音機能があるなどの工夫が盛り込まれています。
メンテナンスは、毎日ヒーター部をきれいな水で洗い流して、乾いたタオルで拭き取ります。汚れが気になる場合はクエン酸や中性洗剤を使用します。
コスト比較
薬液消毒、電子レンジ消毒、除菌乾燥機でコスト比較をしてみたいと思います。
条件
- 薬液消毒はピジョンの「ミルクポンS顆粒タイプ」
- 電子レンジ消毒はCombiの「除菌じょ~ずα」
- 除菌乾燥機はピジョンの「POCHItto(ポチット)」
- 価格はそれぞれの公式より、2024年11月1日時点のもの
- 1日5回消毒から乾燥までを180日間(約6か月間)使用
(哺乳瓶を2~3本用意して180日間で均すと1日5回で十分だと推測)
分かりやすいようにすべてピジョンで比較したかったのですが、先述した通りピジョンは電子レンジ消毒が禁止になったので、おすすめのCombiの「除菌じょ~ずα」で比較します。
「POCHItto(ポチット)」では下記の表で除菌のみの場合、除菌+乾燥の場合を示していきます。
薬液消毒
初期費用
「母乳実感消毒ケース トング付き 3.6L」1,980円(税込) 2004年11月1日時点
ランニングコスト
「哺乳びん除菌料 ミルクポンS 顆粒タイプ・60包入」1,969円(税込) 2004年11月1日時点
180日分なので3箱で5,907円(税込)
初期費用1,980円+5,907円 合計7,887円
スチーム消毒:電子レンジ
初期費用
「Combi 除菌じょ~ずα」2,970円(税込) 2004年11月1日時点
ランニングコスト
500~700Wで5分加熱 500Wだと電気代は1回約1.2917円
1日5回を180日なので1.2917円×5×180≒1,162円
初期費用2,970円+1,162円 合計4,132円
スチーム消毒:除菌乾燥機
初期費用
「POCHItto(ポチット)」17,380円(税込) 2004年11月1日時点
ランニングコスト
除菌は600Wで12分 電気代は1回3.72円
乾燥は135Wで45分 電気代は1回3.1365円
1回の除菌+乾燥の電気代は3.72+3.1365で約6.8円
1日5回を180日なので6.8円×5×180=6,120円
初期費用17,380円+6,120円 合計23,500円
コスト比較まとめ
ミルクポン | 除菌じょ~ずα | POCHItto除菌のみ | POCHItto除菌+乾燥 | |
---|---|---|---|---|
初期費用 | 1,980円 | 2,970円 | 17,380円 | 17,380円 |
ランニングコスト | 5,907円 | 1,162円 | 3,348円 | 6,120円 |
合計 | 7,887円 | 4,132円 | 20,728円 | 23,500円 |
電子レンジの「除菌じょ~ずα」では初期費用もランニングコストも比較的おさえられています。
消毒回数が多い方には薬液消毒(ミルクポン)か除菌乾燥機(POCHItto)がおすすめです。
今回の検証条件だと、POCHIttoで乾燥までしてもミルクポンとランニングコストはあまり変わりませんでした。
POCHIttoのコストは180日間だと合計23,500円なので、月換算すると3,916円となります。
半年以上使用する場合はもっと割安になります。
授乳は1日に何度もあり、毎日続きます。
その他にも家事をしたり仕事復帰をしたり、忙しいママさんにとっては救世主だと思います。
ミルクポンなどの薬液タイプも手間はあまりかからないので、少しでもコストをおさえたい、母乳の割合を増やしていく予定という方は薬液消毒でもよさそうです。
まとめ
哺乳瓶、搾乳器などの授乳グッズの消毒について、消毒方法・コストの面から比較してみました。
最初はコスト面を気にして用意しなかったものでも、便利なものほど「もっと早く買っておけばよかった!」と思う傾向があるようです!
ご自身に合った消毒方法を検討してみてください!