妊活・妊娠

妊娠中に湿布は使える?腰痛対策におすすめの骨盤ベルト

妊娠_腰痛

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腰痛は妊娠中のマイナートラブルのひとつで、多くの妊婦さんが経験します。

腰痛の他にも、からだが痛い時に「湿布は使ってもいいのかな?」と思うことはありますよね。

結論からいうと、基本的に湿布薬は妊娠中には使ってはいけません

妊娠中の腰痛とは湿布薬を使わずにうまく付き合っていく必要があります。

この記事で分かること
  • 妊娠中に湿布薬を使ってはいけない理由
  • 妊娠中の腰痛対策
  • おすすめの骨盤ベルトや腰痛対策グッズ

妊娠中の湿布薬は禁忌

ロキソニンテープやモーラステープなどの一般的な湿布薬には、インドメタシン、ジクロフェナクナトリウム、ケトプロフェンなどの消炎鎮痛成分が含まれています。

この成分は、胎児の動脈管収縮や羊水過少症を引き起こすことが確認されています。

そのため、厚生労働省は2014年に、これらの成分が含まれる湿布薬を妊娠後期に使用することを禁忌としています。

使える湿布薬はある?

サリチル酸を主成分とする湿布薬は「第一世代の湿布薬」に分類され、妊娠中にも使用できるとされています。

ですが、この種類の湿布薬は現在では保険適用外となっているので、病院で処方してもらうことはできません。

妊婦さんは「第一世代の湿布薬」しか使用できないため、日本産婦人科学会では2015年に厚労省に向けて、保険適用継続の嘆願書を提出しています。

それでも保険適用外という現状が続いている状態です。

医療保険制度の財政状況が厳しく、ジェネリック医薬品を推進するなどの対策をしている状況なので、この現状はなかなか変わりそうにはないですよね。

「第一世代の湿布薬」は一般的な湿布薬よりも効果は劣ります。

それでも使用したい場合には、まずは通院中の産婦人科の先生に相談しましょう。

使用許可が出たら薬局で自分で買い求める必要があります。

トコちゃんベルト

妊娠中の腰痛対策に一番おすすめなのは骨盤ベルトです。

妊娠中は、お産に向けて骨盤周りの筋肉やじん帯がゆるむことで、骨盤全体がゆるみます。

骨盤がゆるむと腰痛や骨盤まわりの痛みが出ることがあります。

このゆるみを支えてくれるのが骨盤ベルトです。

骨盤ベルトは多くの商品がありますが、一番のおすすめは「トコちゃんベルト」です。

助産師・整体師が考案

トコちゃんベルトは助産師と整体師の資格を持つ、渡部信子さんという方が考案しています。

妊婦さんや産後の褥婦さんの多くが腰痛を訴えて、どのようなケアを行えばいいかを模索されていたそうです。

1994年に試行錯誤の結果トコちゃんベルトの原型を完成させ、その後医療者や患者さんの声をもとに改善を重ねて今のかたちとなっています。

トコちゃんベルトは、国内の縫製会社でつくられていて、安心・安全の国内生産。

私も使用したことがありますが、数年使ってもほつれてくることはありませんでした。

多くの産婦人科・助産院で導入

トコちゃんベルトは多くの産婦人科で取り入れられています。

今までの職場でもやはりすべての病院で取り扱っていました。

トコちゃんベルトは全国でたくさんの研修会や講習会が開かれていて、現役助産師や産婦人科で働く看護師が参加しています。

また、病院への導入時など定期的に、院内での簡易的な講習が行われることも多いです。

そのために、たくさんの産婦人科スタッフが適切に取り扱うことができます

外来で市販の骨盤ベルトを持ってきて「つけ方教えてください」という患者さんはよくいますが、トコちゃんベルトのように講習を受けているわけではないので、正直に言うと正しい付け方は分かりません。

詳しい取扱説明書が入っていないことも多いので、「なんとなくこうかな?」という程度でしか説明できないのです。

トコちゃんベルトについて勉強している助産師はとてもたくさんいて、トコちゃんベルトに関連した骨盤ケアをしている助産院などもあります。

種類・サイズ展開が豊富

骨盤の悩みに合わせて、ベルトは4種類あります。

腰痛対策にはトコちゃんベルトⅡがおすすめです。

カラーは紺と白の2色。

サイズはS~LLで選べます。

産後も使用できる

トコちゃんベルトのいいところは、産後や妊娠していない時も使えるというところです。

妊娠中だけでなく、産後はお産を経て骨盤がとてもゆるんだ状態になっています。

お産の時の骨盤のゆるみで、産後に強い腰痛を感じる方もいます。

ゆるんだ骨盤が戻るのには3~4か月かかると言われています。

産後2か月程は特に骨盤がゆるんでいるので、この時期に骨盤ベルトでしっかりと締めて正しい位置に固定させることが大事です。

帝王切開の場合でも同様です。

さらに、トコちゃんベルトは妊娠に関係なく使用できるので、巻きながら仕事をしている産科スタッフも多いです。

腰痛持ちの方は仕事復帰後も使えますよ。

血流をよくする

血流をよくすることで、痛みが緩和される可能性もあります。

あたためる

腰をよくあたためましょう。

妊娠中は、腰やお腹周りの冷えはよくありません。

腰痛以外にも、切迫早産や逆子の予防にもなりますよ。

カイロやホットパックなどで継続的にあたためるようにしてみましょう。

妊娠中は肌が敏感になることがありますが、めぐリズムもおすすめです。

香り付きだと癒されますよね。

柑橘系のゆずは妊娠中でも問題ありません。

ラベンダーは妊娠初期~中期は避けて、後期からはむしろおすすめです。

心配であれば無香料を選びましょう。

一般医療機器シリーズは、無香料で持続時間が5~8時間もあります。

ストレッチ

妊娠中は、ふだんより活動量が減る傾向があります。

また、お腹が大きくなると無意識に歩幅が小さくなり、足の付け根から動かすことが少なくなりがちです。

足の付け根は骨盤と連動しているので、運動不足によって血流が減り、腰痛につながります。

1日1回からでも、前屈ストレッチで足の付け根をほぐしましょう。

体調を見ながら無理せず始めてみてください。

まとめ

妊娠中、特に妊娠後期の湿布薬は禁忌なので気をつけましょう。

  • ロキソニンテープやモーラステープなどの一般的な湿布薬は、胎児の動脈管収縮や羊水過少症を引き起こす可能性がある
  • 第一世代の湿布薬は妊娠中でも使用可能だが保険適用外
  • 腰痛対策にはトコちゃんベルトがおすすめ
  • あたためたりストレッチをして血流をよくする

湿布薬の使用については、まずはかかりつけの産婦人科で相談しましょう。

腰痛がひどい時には整形外科の受診を案内することもあります。

痛みが強い時には、無理せず病院で相談してくださいね。